ローコスト住宅の断熱について
ローコスト住宅の断熱。
ローコスト住宅について
断熱材の種類自体は8種類程度存在しますが。ローコスト住宅に良く使われる断熱材は大きく分けて2種類あります。
特にローコスト住宅のデメリット良く挙げられるのが断熱材の種類と施工品質です。ローコスト住宅で利用される断熱について説明したいと思います。
グラスウール(繊維系)
グラスウールの断熱材は、ローコスト住宅を建ててはいけない理由の一つとして非常に多くの場所で掲載されております。逆にしっかりと施工すれば問題ないという情報も多く存在しております。実際にグラスウールのメリットデメリットを挙げながら考えていきたいと思います。
グラスウールのメリットデメリットについて説明したいと思います。
グラスウールのメリット
価格が安い
グラスウールの最大のメリットは価格が安いという事です、ローコスト住宅だけでなく大手でも多く採用されている仕様です。あの有名な積〇ハウスでも使われておりますので、必ずしもダメな断熱材とは言えません。また、実はグラスウールにも種類があり、断熱効果の高い物から値段的にメリットがある製品まで色々な種類があります。
防音性能が高い
グラスウールは防音性能が非常に高く、防音性能の必要なホール等の防音・断熱にも利用されております。防音の部屋を作る際もグラスウール+遮音シート等の防音材を利用して作るぐらい、防音性能に優れております。
不燃材料である
グラスウールは不燃性能が非常に高く、燃えにくい性質を持っております。グラスウール以外でよく使われる硬質ウレタンフォームは燃える性質がありますので、不燃という性能ではグラスウールに軍配があがります。
グラスウールのデメリット
施工が難しい。
ローコスト住宅でグラスウールの断熱を利用してはいけない一番の理由はしっかりと施工が出来ないという理由からです。
確かに施工品質が悪いハウスメーカーも存在すると思いますが、逆に言えばしっかりと施工できるローコスト住宅であれば問題ないとも言えます。大手ハウスメーカーでも多く採用されているのであれば、施工がしっかりとしていれば問題ないという事も言えると思います。
湿気に弱い
グラスウールは一度湿気を含んでしまうとカビや柱の腐食の原因となります。 施工品質が高ければ湿気が侵入する事はありませんが、施工品質が低い場合、湿気が侵入し水分を含んでしまいます。やはりグラスウールは施工が命と言えます。
水分を含んだグラスウールはカビや腐食だけではなく、ずり落ちてしまい断熱や防音性能の低下の原因ともなってしまいます。
グラスウール断熱まとめ
グラスウールはメリットの大きい断熱材ではありますが、施工品質が鍵という事が良く分かると思います。 ハウスメーカーによってはグラスウールしか使えない事もあると思います。 その場合はハウスメーカーの口コミを参考にしたり、 ハウスメーカーの歴史や施工実績等を確認して施工品質が高いかどうかをしっかりと確認する作業が非常に大切です。また、具体的にローコスト住宅メーカーが決まりグラスウールの断熱を利用されるのであれば、断熱材が入った時に必ず全ての断熱材がしっかりと施工されているか確認しましょう。
硬質ウレタンフォーム
硬質ウレタンフォームは施工が比較的やりやすく、施工品質がある程度一定している事や、隙間なく施工でき断熱性能も高い事から、ローコスト住宅でも良く利用されている断熱方法となります。ウレタンフォームにつきまして、メリットデメリットを説明したいと思います。
我が家に施工されたウレタンフォームです。
硬質ウレタンフォームのメリット
断熱性能が高い
硬質ウレタンフォームは非常に断熱性能の高い断熱材です。特に隙間などでも丁寧に施工できますので、隙間なく断熱を施工する事が可能となります。
施工品質が安定しやすい
ウレタンフォームは吹付で施工していきますし、専門の業者が直接施工しますので非常に施工品質が安定しております。
自分が建てた時もアクアフォームという専門業者さんがこられて直接施工しておりました。但し、ウレタンフォームは厚みをしっかりとらないと断熱性能を得られませんので、しっかりとした厚みで施工されているかを確認する事も必要です。私自身も、ウレタンフォームが施工されたときに、ひととおり施工状態を見て回りました。
防音性能
グラスウールの様な完全な防音素材ではありませんが、ウレタンフォームもかなりの防音性能があります。我が家もウレタンフォームですが、確かに家の音が外に漏れにくい体感があります。
流石に子供が大声で泣きわめいたりした場合は到底防音しきれませんが、かなり軽減されているのは確かです。
耐湿性能
ウレタンフォームは独立気泡なので、湿気が侵入しにくい構造となります。 グラスウールよりも水を含みにくい構造となります。
経年劣化が少ない
ウレタンフォームは長期間断熱性能が保たれる実験データーも出ております。まだまだ歴史の浅い断熱材ですが、ある程度の経年劣化は防げると考えられます。
工期が短い
ウレタンフォームは吹付による施工ですので、工期を非常に短くする事が出来ます。工期削減での人件費カットに繋がるメリットがあります。
環境にやさしい
ウレタンフォームの中には環境にやさしい成分のみを利用している物もあります。
硬質ウレタンフォームのデメリット
グラスウールより高価
ウレタンフォームはグラスウールよりも高価な断熱材となります。人件費は工期で削減出来ますが、施工範囲が広い場合は値段が上がる可能性が非常に高くなります。
燃える素材
グラスウールは不燃素材ですが、ウレタンフォームは燃える素材となります。 ただし、木と同じ程度の燃えやすさですので、火の勢いを増す素材ではありません。ウレタンフォームにも難燃剤を入れている難燃性の高い製品もあるそうですが、完全に燃えなくするのは難しいと考えられております。
以上がウレタンフォームのメリットデメリットとなります。ウレタンフォームは専門業者が施工しますので、現場で施工するグラスウールと比較すると、施工品質が落ちにくいメリットがあります。 値段は高価になりますが、デメリットの少ない非常に優れた断熱と言えると思います。
まとめ
ローコスト住宅を建ててはいけない理由の一つにグラスウール断熱が挙げられております。
実際にローコスト住宅以外の大手ハウスメーカーでも採用されておりますので、しっかりと施工出来る信頼のあるローコスト住宅なら問題ないと思います。
ただし予算に余裕があれば、ウレタンフォーム等の施工品質が安定した断熱を検討するのも良いと思います。正しい情報を集めながら、失敗のない家作りをされる事を祈りながら…