スキップフロアのメリットデメリット ローコスト住宅 ブログ
スキップフロアのメリットデメリット
ローコスト住宅でもスキップフロアを採用されているメーカーが増加しております。スキップフロアを採用する際に、どんなメリットデメリットがあるのでしょうか?情報をまとめてみました。
スキップフロアのメリット
家族間に心地よい距離感が生まれる
スキップフロアの最大のメリットは、その絶妙な距離感にあると思います。
部屋ごとや用途によって壁をどの様に設置するかにもよりますが、壁の無い部屋をうまく作りつつプライバシーをしっかりと確保できるような家づくりに成功すれば、通常の住宅では感じる事の出来ない心地よい距離感を生み出す事が可能です。
ただし、このあたりは実際に建築する大工さんや設計士の腕もそうですが、ライフプランに合わせてどの様な間取りにするかを施主様が綿密に計画する必要があるでしょう。
ローコスト住宅でスキップフロアを採用する場合、既に間取りが制限されている可能性が非常に高いですが、逆に素人であればこの事が助かる場合も多いでしょう。
ローコスト住宅では間取りが制限される分、多くの人が住みやすい様な間取りを、非常に細かくプロの方が試行錯誤をされ仕様や間取りを決定されている可能性が非常に高いからです。
また、スキップフロアを注文住宅で自由設計でされる場合、通常より建築費が上がる傾向にありますので、ローコスト住宅でスキップフロアを考えておられる方の多くは、既に採用された間取りから選ぶ事で、スキップフロアならではの価格の上昇をある程度軽減出来る可能性があります。
スキップフロアを採用しているローコスト住宅メーカーを訪問し、モデルハウスを体験して「この間取なら我が家の生活にピッタリだね。」「普通の間取りより絶対住みやすそう」等々を感じて頂ければ、そのハウスメーカーを検討しても良いでしょう。
空間を有効活用できる
スキップフロアでは空間を有効活用できるというメリットがあります。
スキップフロアでは通常には無い、1.5Fや2.5Fという物があり、居住空間を通常より広く確保できる可能性が高いと言えます。
ローコスト住宅の様に仕様がある程度決まっている場合、失敗する確率も低いと言えるでしょう。
子供に目が届きやすい
特に小さいお子様を育てている方でしたら、【子供がどこにいて何をしているのか分からない】というのが一番不安だと思います。
特に3歳までのお子様の場合、家の中のちょっとした事(階段やお風呂等々)でも大事故に繋がる可能性があります。
スキップフロアは声や音が家全体に響きやすい構造ですので、どんな構造のスキップフロアにもよりますが、通常のお家よりも子供の居場所が分かり易い傾向にあります。
収納場所が豊富
スキップフロアで更に便利なのは豊富な収納場所が確保できるという事でしょう。
家の中の空間を極力無駄なく利用出来るのがスキップフロアの特徴でもあります。作り方次第では、ウォークインクローゼットやプチ趣味部屋など単なる収納場所以上のメリットが出る可能性があります。
遊び心のある家
スキップフロアのある家は、遊び心が満載で住んでいて飽きにくく楽しみのあるライフスタイルを得やすいとも言えます。
特に、多趣味であったり特別な空間を持つ事に人一倍こだわりがある方にはピッタリの家づくりといえるかもしれません。
狭小地や高低差のある土地に相性が良い
スキップフロアの家づくりは、限られた空間を有効活用出来るというメリットが、狭小地や高低差のある土地に家を作る場合に相性が良いと言えます。
ただし、ローコスト住宅でスキップフロアを検討されている場合、既に仕様や間取りが制限されている可能性もあり、施主様が望む土地にピッタリの家づくりは難しい可能性があります。その場合は相性が良いとは言えません。
日当たりや風通しが良い
スキップフロアでは吹き抜けとはまた違った日光の取り込みが可能です。
空間として部屋と部屋の繋がりがありますので、太陽の光の取り込みを工夫する事で、家の中全体に上手に光を取り入れる事が可能です。
周囲を住宅で囲まれている旗竿地等では、吹き抜けの家だけではなくスキップフロアの家も同様に検討するメリットがあると思います。
固定資産税が安くなる可能性がある。
スキップフロアでは、天井の高さを低く設定する事で実際に生活してる空間より固定資産税を安く出来る可能性があります。
ただし、地域や設計次第では逆に高くなる事も起きてきますので注意が必要です。
ローコスト住宅では仕様が決まっている可能性が高いので、同じ仕様で問題ないかどうかは実証済みの可能性が高く、その面のデメリットは出にくいと思います。
スキップフロアのデメリット
スキップフロアのメリットを紹介しましたが、このメリットが逆にデメリットになる可能性があります。
家の中の移動が面倒
スキップフロアでは、どちらかというと家の中の間取りは複雑になり、階段が多い傾向があります。
この事が「運動に繋がるし楽しい」「ある程度移動する場所は決まっているから、そこまで負担はない」等々であれば問題ありませんが、「家事の導線が長くなってしまった。」「いちいち階段の上り下りは面倒だ」「老後に大変になるのでは?」等々がある場合、スキップフロアがデメリットになる可能性が高いと言えます。
家は長く住むものですので、老後まで視野に入れながら【老後は都会にマンションを買って住み、自宅は賃貸予定だから大丈夫】【運動をした方が逆に老後も元気に過ごせるかも?】等々本当に大丈夫かどうかをしっかり考えて導入を決めましょう。
音や声が響きやすい
我が家でも体験済みですが、子供が小さい頃はそうでもありませんが、子供が大きくなるにつれ「うるさーーーい」「静かにして!!」と思う事が多くなります。
特に兄弟や姉妹が多い場合は大変です。我が家では毎日毎日、歌声【多くはアニメソング】が鳴りやまない日はありませんし、暇があればアニメのダンスをしたりしています。
高校生や大学生になればある程度落ち着くとは思いますが、子供さんを多く育てる計画のある方はその辺りを考慮した方が良いかもしれません。
誰がどこにいるのか分かりにくい。
スキップフロアのメリットで音や声で存在を把握しあい易いというのがありますが、音や声では把握しやすいですが、構造によっては誰がどこにいるのか分かりにくい環境になる可能性もあります。
ローコスト住宅ではある程度間取りが決まっているのでそこまで複雑にはならないと思いますが、通常の住宅よりは人を探すのに苦労する可能性はあります。
プライバシーを確保出来難い場合がある。
この部分も、仕様や間取りによる部分が大きいので必ずしもデメリットと言えない部分ではありますが、通常の住宅よりも開放してある空間が多い分どうしてもプライバシーを保護しにくい傾向があると言えます。
特に家族が多い方は、プライバシーと開放感の兼ね合いに非常に苦労するかもしれません。
設計者によって当たりはずれが出る
この部分はローコスト住宅ではある程度仕様が決まっている可能性が高いので、デメリットになりにくいと思います。
デメリットになるとしたら、完全注文住宅でスキップフロアを設計者と共に作り上げていく場合となります。
コストが掛かる可能性がある。
コストも、ローコスト住宅の場合は規格化されたスキップフロア住宅ですので、そこまでコストは上がらない傾向にあります。
完全注文住宅でスキップフロアを計画する場合は、設計に手間が掛かりますし通常は利用しない材料が必要だったりとコストアップしがちな傾向にあります。
業者が少ない
通常のハウスメーカーですと、対応業者が少ない傾向にあるのですが、最近はローコスト住宅でもスキップフロアに対応しつつあります。
ローコスト住宅の仕様で、「ゼロキューブ」をご存知でしょうか?多くのローコスト住宅メーカーが採用されている仕様ですが、ゼロキューブは非常に多彩な仕様に対応出来るローコスト住宅となります。
実は、ゼロキューブはスキップフロアに対応しております、また【BinO】というローコスト住宅メーカーでもスキップフロアに対応しております。
ゼロキューブであれば、全国の殆どの地域で対応されている可能性がありますので、スキップフロアに対応のローコスト住宅であればゼロキューブをお勧めします。
光熱費が高い可能性がある
スキップフロアの家では間仕切りが少ない分、家全体を冷やしたり温めたりする形となり、通常の家よりは光熱費が上がる傾向にあります。
ただし、最近の家はローコスト住宅でも高気密高断熱でもありますのでそこまで大きな問題はないのかもしれません。
部屋数が少なくなる可能性がある。
スキップフロアでは空間と空間をうまく繋げながらの家づくりですので、部屋と部屋を細かく壁で区切る間取りとは相性が良くありません。
本当に必要な部屋数を確保出来ない状態でスキップフロアを採用しても後から不便に感じる可能性があります。
設計によっては固定資産税が上がる
スキップフロアの設計によっては、1.5Fや2.5Fが一つの階として計算され、床面積が増える事で固定資産税が高くなる可能性があります。
これはローコスト住宅の場合は企画された仕様ですので、既に実証済みの可能性が高いのでデメリットになりにくいと言えます。
スキップフロアのメリットデメリットまとめ
スキップフロアは住宅の仕様として遊び心もあり、空間の有効活用という面でもメリットが高くライフプランによっては相性が良い可能性があります。
ただ、空間の繋がりや階段の多さが逆にデメリットになる可能性もありますので、しっかりと見極めて導入を考えましょう。
また、ローコスト住宅でもスキップフロアに対応したメーカーが増えつつあります。
通常のハウスメーカーでスキップフロアに対応する場合、設計士の経験や施工する大工さんの技量が試されますが、ローコスト住宅の場合は企画された住宅で失敗する率が低いのもメリットが高いと言えます。
ただし、単に床面積や収納場所を増やしたいだけであれば、固定階段の屋根裏部屋やロフトや床下収納など、そこまでコストを掛けなくても済む仕様も他にあります。
本当にスキップフロアの家が必要かどうかしっかりと検討してから、導入されるのをお勧めいたします。ぜひ後悔の無い、満足度の高い家づくりをされますように。。。