薪ストーブのメリットデメリットについて ローコスト住宅 ブログ
薪ストーブのメリットデメリットについて
ローコスト住宅でも薪ストーブや暖炉を仕様にしたプランも登場しております。ちょっとお洒落で癒されそうな憧れの仕様でもあります。
もし設置するなら、暖房や光熱費や住み心地に関係する非常に重要な仕様の一つと言えます。設置した後に後悔の無いように、メリットデメリットをしっかりと把握したうえで導入しましょう。
薪ストーブのメリット
火の自然な温かさ
薪ストーブの最大の魅力は、火の自然な温もりを直接感じられることではないでしょうか?
遠赤外線の自然な温もりは体の芯から温めますし、エアコンやファンヒータや石油ストーブと違い温かさと共に心に響く温もりまで届けてくれる様な、格別の温かみがありますね。
やはり人間は化学物質より、「自然そのまま」というのが合うように出来ているのでしょうね。
特に、自然に囲まれた住宅で更に自然を感じたい!という方にはピッタリですし、化学物質アレルギーを持っている方なども石油を利用するファンヒーターとは違い薪ストーブは化学物質も出ません。
特に火に対して癒しを求めている方は、薪ストーブに興味を感じられると思います。
お湯を沸かしたり煮物が出来る
暖炉であれば、ピザを焼いたりより高度な調理が出来ますが、薪ストーブの上の部分でも簡単な煮物等は調理可能です。
ただし、薪ストーブの形状によっては薪ストーブの上部がそこまで熱くなく「お湯が熱くなるのに時間がかかる…」という事も発生します。
石油ストーブと比べ、しっかりとした肉厚な作りになっている関係上、熱が伝わりにくくなっていますので、石油ストーブと同じ感覚で熱くなると思っているとガッカリする可能性もあります。
家族団欒の場として
薪ストーブのホンワカとした温かさは、家族団欒の場にピッタリですね。
火の揺らぎにはアロマ効果もあると言われておりますが、家族が安心して集える場づくりとしては一つの選択肢と言えるでしょう。
ファンヒーターやガスストーブに家族が集う事はありませんし、それだけ炎には何か心を癒す魅力があるのでしょう。
家全体を暖められる
薪ストーブの暖房効果は意外と強く、薪ストーブ1台でも家のかなりの範囲を温める事が可能です。
暖気は上に上りますので、2階も温まりますし、自然の火のぬくもりはほかほかと柔らかい暖かさが特徴です。
薪が無料なら光熱費が安い
自然に囲まれた場所で、薪を無料で手に入れられる環境であれば、光熱費を削減する事が出来ます。
薪ストーブのデメリット
薪の確保が大変
薪ストーブの最も大変な要素の一つは、薪を如何に確保するかという事です。
薪ストーブを利用されている方の大多数は、自然に囲まれた環境で薪をほぼ無料で手に入れられるか、知り合いの木工所などから無料でもらえるなどの環境が整っている方が多いという事です。
たとえ自然に囲まれていて、薪を無料で手に入れられるとしても、薪を割ったり運んだり、湿らないように保管する等の手間は必ず発生します。
そういった薪を手に入れる作業も含めて楽しめる方でないと、薪ストーブを楽しむのは大変かもしれません。
薪の保管場所の確保
薪ストーブの薪を保管する場所が当然必要となってしまいます。
特に薪はしっかり乾燥させないと燃やした時にモクモクと煙が出てしまいますので、2年程度乾燥させる必要があります。
乾燥させる意味合いでもある程度の薪を確保できる環境が必須と言うのもデメリットの一つと言えます。
暖まるのに時間が掛かる
薪ストーブは、毎回薪を着火するという作業が発生しますし、火が安定してから部屋が温まるまで1~2時間程度時間が掛かってしまいます。
日々忙しい中で生活されている方であれば、ボタン1発で暖房がつくファンヒータとどうしても比べてしまいますし、時間を掛けて着火するのも負担になる可能性があります。
そういった意味でも、薪ストーブは自然に囲まれたスローライフ向きの生活スタイルにあう仕様なのかもしれません。
火の管理が必要
薪ストーブは薪を追加したり、火力が強くなり過ぎない様に管理する必要があります。
薪ストーブを趣味の一つとして楽しめる方でないと、火の管理も結構な負担になる可能性があります。
薪の出し入れで家が汚れる
薪には虫が知らない間についていて家に入ってしまったり木屑が落ちてしまったり、薪自体もそんなに綺麗な物ではありませんので家が汚れる可能性もあります。
勿論、灰などの処理も必要となってしまいますので綺麗好きな方や、神経質な方には合わないのかもしれません。
近隣の方に配慮が必要
薪ストーブは煙や臭いが発生しますので、煙突の位置や周りの住宅環境を考えながら導入する必要があります。
せっかく薪ストーブを設置したのに、近隣住民の苦情で使えなくなったというお話もありますので、周囲の環境もしっかりと把握して問題が無いか検討しておきましょう。
初期費用が掛かる
薪ストーブは、意外と高い場合が多く、薪ストーブに50万程度、煙突などの設置にも費用が掛かるのでなんだかんだで100万近くの初期投資が必要な可能性があります。
薪代が高価
薪を無料で手に入れられない場合、住む地域や家の大きさにもよりますが、薪代が3万~5万円程度月々掛かるというお話もあります。
正直、薪を購入してまで薪ストーブを楽しむというのは暖房というより趣味の領域が大きい気がします。
薪ストーブを検討されている場合、薪代や薪を確保するルートがあるかどうかをしっかりと検討した方が良いでしょう。
煙突のメンテナンスは必須
薪ストーブの煙突は、シーズンが終わったらしっかりと掃除する必要があります。
ただし、何時間もかかる作業ではありませんので、薪の調達等を楽しめる方であればメンテナンスも楽しくこなせると思います。
耐用年数がある
薪ストーブの耐用年数は30年程度と言われております。薪ストーブの種類にもよりますが30年毎に50万円近く掛かる事を考えると結構なお買い物になってしまいます。
メンテナンスや耐用年数もしっかりと把握したうえで、無理なく導入しましょう。
薪ストーブのメリットデメリットまとめ
薪ストーブは、自然な温かさが魅力的な一方、薪の調達や火の管理など手間がかかる暖房と言えます。
薪を無料で調達出来ない場合は、高額な光熱費が発生する事を考えると、薪ストーブを趣味の一つとして、薪調達や火の管理の不便さを楽しみ、薪ストーブにお金を掛けてでも楽しみたい方にピッタリな仕様と言えます。
但し、デメリットは決して少なくありませんので、本当にライフプランに合うかどうかをしっかりと検討してから導入される事をお勧め致します。