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都市ガス小売自由化

新規参入には高いハードル

都市ガスの自由化 2017年4月より、都市ガスも小売り自由化されました。 昨年、電力小売り自由化に続く規制緩和ですが、 現状としては参入業者が非常に少なく割引率も5%程度と、乗り換えるメリットが本当にあるかどうか難しい現状となりました。

都市ガス小売自由化

新規業者のメリットが薄く高いハードル

ガスは電気以上に保安上の規制が厳しく、またガスを届けるパイプ使用料も高い上にマンション 1棟ごとなども禁止されている状況で、一般家庭に向けてのサービスを提供するのみの状況で 新規参入業者が利益を上げるにはかなりハードルが高いとの事でした。

結局そうなると、ノウハウを蓄積している大手ガス会社同士のシェア争いか、少数の大手企業のみの参入で終わりそうな情勢です。




将来の都市ガス値上げリスク

ガス会社は、ガス小売自由化の代償として自由な価格設定を望んでおります。  現状では値上げについてはしばらく許可制が続くそうですが、将来的には撤廃される可能性も十分あります。  そうなると都市ガスもプロパンガス並みに徐々に値段を上げてくる可能性も少なくないと言われています。

都市ガス小売自由化

選択権の少ない消費者

現在都市ガスを利用されている家庭が、他のエネルギーに変更すると言っても難しいと思います。 また都市ガス小売り自由化で多くの業者が参入してくればサービス競争で価格が下がる可能性もありますが、 参入業者がすくなければ都市ガス小売り自由化はガス会社が自由に値上げ出来るメリットだけが残り消費者に非常に不利益な形になってしまいます。

あまりに都市ガスが高値になればオール電化を検討される方も増えるとは思いますが、賃貸等の方は難しいでしょうし、 例え持ち家だとしてもリフォーム等の高いハードルがあると思います。

以前私が経験した事ですが、我が家はプロパンガスを利用していて非常にガス代が高かったので 「ガス代が高いならオール電化の賃貸がいいのでは?」と思ってオール電化の賃貸を探したことがあります。  しかしオール電化で光熱費が安い分、家賃を高くしているアパートばかりで愕然とした記憶があります。 

もし運よくオール電化で家賃の安い賃貸が存在したとして、ガス代が高くなったご時世になればあっというまに埋まってしまうでしょう。  それを考えると持ち家でオール電化にするか、安いオール電化の賃貸が空くまで待つかしかなく多くの方は都市ガスが値上げしても甘受するしかないのでは…?  という悲しい将来も考えられます。




既に自由競争のプロパン価格は高止まり

プロパンガスは自由な競争が許可されていますが、価格競争は殆ど起こらず非常にお高いのが特徴です。

私自身もお風呂のお湯を湯船の1/4しか貯めずに利用したり、食器洗いを極力早くして節約しましたが、1万円を超えるのは日常茶飯事でした。  冬場などプロパンガス代だけで2万円近く掛かる事があり、「プロパンガス高すぎでしょ…」と何度も嘆いた記憶があります。 

しかも都市ガスが値上げするならプロパンも一緒に少しずつ値上げする可能性も十分起こり得ると指摘されております。

都市ガス小売自由化

必ずしも規制緩和が良いとは限らない

選択の幅が少ない業種での規制緩和は消費者にとって本当にメリットがあるのか難しい問題だと改めて感じさせられました。 最近建築されているマンションなどは電力を安くするプランを提供している印象があり、電力自由化は多少良い影響がありそうですが、 都市ガス小売自由化は簡単ではなさそうですね。